『灯台もと暮らし 』西伊豆ガラス工房FARO徒然日記

タグ:能登島ガラス工房さん

前回まで
http://fglass.i-ra.jp/e910098.html


能登島での民宿は、さとみさんにしました。

http://www.notojima.org/inn/4535.html

晩御飯は、キジとかカモとか期待してたけど、
まさかのイノシシでした。



西伊豆でも食べてるーーー(笑)

あれ?イノシシなんか居ましたっけ?と聞いたら、
居なかったのにいつの間にか出没するようになったそう。

いまに、鹿が現れて、島の農作物を荒らすのかな、、、
今の伊豆とオーバーラップして考えてしまいました。

小鉢を見て、ほら!サザエに棘がないでしょう?

って二人に教えたら、ホントだー!ってビックリしてました。(笑)
内海で穏やかなので、棘出す必要ないんです。

味噌仕立てのイノシシ鍋美味しかったし、朝食に
アオリイカの一夜干しがでてて、それが絶品でした。
あと、名物のナマコね!(≧∇≦)


翌朝は、美術館へ行きました。

http://nanao-af.jp/glass/




GGGの明ちゃんは、能登島が初めてです。
光箱の未乃ちゃんは、工房でチフリーとかが来て
ワークショップやった時、学生で見にきてたんだって!

おお!じゃあ、私と23年前に会ってたのかもね!( ゚д゚)
なんて、出会って20年くらいになるのに今頃気づいた、、、


受付の方々が、「西村さん!」って私のことを
覚えていてくれてビックリと同時に嬉しくて、、、

手前の一番印象的な丸いホールは、ショップとカフェだったんだけど、
閉鎖されて数年経ちます。
活用されてなくて、すごく残念。

明ちゃんに一番見せたかった、池田満寿夫作のおっぱいから
水が飛び出るビーナス像
も、まさかの撤去でショックでした、、、

でも、乾隆ガラスのコレクション見たがってた明ちゃんも
満足そうでした。
私も久々に、ムラノ島の職人らしい作品を堪能できました。

3人で感心してしまったのは、館内で放映されていた
ガラス工業の解説ビデオでした。
すっごく面白かった。

屋外には、ガラスの彫刻作品がいっぱいです。




海に浮かぶ2つの小島、、、

主人とおべんと持って、カヌー漕いでよく行ったなーとか、
夏に美術館の駐車場に寝転んで、流星群を眺めた夜の
背中に感じたアスファルトの熱を思い出していました。


美術館から下ると、芝生の広場があります。



ここに、昔の能登島ガラス工房と、私達スタッフの寮である
レトロな木造の廃校がありました。
今の季節なら、真っ赤な蔦がビッシリと見えたでしょう。

私の部屋から見えた中庭の大きな桜もありません。

ここは入り口の辺りだな、、、
ここが工房の裏口で、、、


などと、もう何もないのに、心に透明な建物を浮かべて
楽しかった日々を懐かしみました。
ああ、素晴らしい4年半だったのだと、改めて感じました。


平日の工房では、昨日と違って、講座生の若者達が卒業制作を
頑張っていました。

菊池くんは、干支の猿を。



経営と運営のことで大変そうだったけど、両手を
真っ黒にして汗かいてる姿は、生き生きとしていました。

腕利きの女性スタッフは、とても丁寧に確実に
耐熱のカップを吹き、丸い取っ手を付けていて
そのヤットコの細工に感心したり、、、

周りで、上手くできなくて苦しんでいる講座生の姿は、
25年前の私の姿です。

入社後、私も多くの講座生を教えましたが、あの頃は
生意気で怖い先生だったなと反省することが多いです。

普段、自分の工房の中だけで完結してしまう日々を
送っている私達は、こんな風に他の作家さん達の
製作を見る機会がないので、とても刺激的でした。

菊池君とお昼を一緒に食べて、工房を後にしました。

丘を降りて行って、寄りたかった案山子窯さんへ。

http://www.kakasigama.com

山田さんは、元は工房の小学校の講堂から繋がる
中学校の廃校で製作されていました。
だから25年前からの知り合いで、私のことを当時の皆が
呼んだように、タンタンと呼んでくれます。

轆轤を回していた手を休めて、コーヒーで歓待してくれました。



海辺に自分で素敵な工房を建てて、お子さんも3人
立派に育て上げて暮らしています。
私の理想像です。(≧∇≦)



招き猫のルリちゃんは、2月22日の猫の日に
アニマルプラネットかな?TVに出るんですって!(≧∇≦)



イルカも見える日があるって教えてもらいました。

明ちゃんも、未乃ちゃんもとっても喜んでくれた場所でした。

もう一人会いたかった郵便局長は、不在で会えず、
書き置きとお土産を置いていよいよ能登島を後にし、
夕方金沢へ戻りました。




ご無沙汰しております。

毎日グルグル忙しいです。
町の保険委員の会合でたり、PTAの行事やら事務仕事。
8日間のうちに3回も家から2時間ほど離れた場所へ
息子たちの柔道の試合に行ってたのは今月の初め。

それも一段落し、ひさびさに柔道の試合がなくなった
先週の日曜日、西伊豆町在住ガラス作家の会
研修旅行で、能登島と金沢へ行ってきました。

作家の会は、すでに13年ほど活動していますが、
純粋に研修で旅行へ行くのは初めてです。

そして今回は、女将3人旅!(笑)

ほぼ同い年のおばちゃん3人での旅行は
初っ端から、珍道中になる予感が、、、

雨の朝7時に、GGGの明ちゃんの運転で大仁駅まで。
そこから伊豆箱根で三島駅まで。

三島駅のみどりの窓口で衝撃の事実

北陸新幹線は、全席指定でしかも、事前に売り切れるほどで、
すでに1席しかないと、、、

えーーーー!乗れないの?

次のにしたら、今度は金沢から先のサンダーバードが
指定が売り切れで行けないと、、、( ̄◇ ̄;)

グリーンが空いてるけど、プラス1人5000円近く!!(◎_◎;)

どうしよう、、、

悩んでいるうちに、1席の指定が売り切れ、駅員さんが
「これで立席券が発行できます。」と教えてくれた。




指定が売り切れたときに発券される立席券は、
文字通り、東京から金沢まで立ってる券。( ̄(工) ̄)

それでいいです!

と、飛び乗る私たち。(笑)

タラップで、スーツケースに腰掛けていたけど、
しばらくしたら、ちょうど3席空いてると
車掌さんが教えてくれて、座ることができました。

思った以上に時間が長かったので、座れて良かったです。



やっと金沢に着いたら、人身事故で50分遅れるとアナウンス、、、

鈍行で行こうかどうしようかとオロオロしたけど、
結果的には遅れたサンダーバードが鈍行を
追い抜くと聞いて、待つことにしました。

約束通り、50分遅れでサンダーバードは発車。



ああ!和倉駅、19年前と変わってないーーー!
駅前に、「はいだるい」があるーーーーー!(≧∇≦)

ここで、15時。
実に8時間が過ぎていました、、、( ̄◇ ̄;)

レンタカー借りるのが、あんなに面倒だと知らなかった
けど、何とか借りて、私がおぼろげな記憶を元に
私の運転で懐かしの能登島へいざ出発!

おおーーーーー!橋渡るのに料金所が無い!
島民でも出入りするたびお金払ってたんだよねー。

能登島大橋を渡り、走っていてもどこも変わらない。
穏やかでいい場所だったと改めて気づく。

民宿に荷物を置いて、能登島ガラス工房さんへ。



振り向くと、美術館の懐かしい建物が出迎えてくれました。

私と主人が4年半暮らし、働いていた能登島。
能登島ガラス工房さんは、建物が新しくなり、
長年働いていた大先輩が退職して、私達の同級生の
菊池君が采配を振るっています。

311の震災で、自分の工房の溶解炉が壊れ、岩手を後にした彼が
元気に新天地で頑張ってガラスを触っている姿を見るのは
本当に嬉しいことでした。

私の姿を見つけて、嬉しそうに迎えてくれて、
工房の中を案内してくれました。







私たちの旅の目的は、現在使っている灯油の溶解炉が
すでに耐用年数を大きく超えていて、次回築炉する場合は
別の窯、、、電気溶解炉を考慮に入れていたから。

能登島ガラス工房さんは、電気溶解炉を使って運営
されています。



実物を拝見し、実際に使われている様子や使用感を詳しく
伺うことができて、大変参考になりました。

そのうちに、終業時刻となり、我々は晩御飯を食べに
一旦宿に戻り、再び工房を訪れました。

菊池君達スタッフと講座生が、歓迎会を開いてくれました。

今の工房の話、昔の工房の話、講座生の製作の話を聞いたり、
私たちは西伊豆町のパンフレットを配りながら、
個人工房の話をしたり、西伊豆での暮らしを紹介したり、、、

19年前は、ここにいたんだなーと、不思議な気持ちで
能登島の夜がふけていきました。

続く、、、

http://fglass.i-ra.jp/e910102.html



朝、画廊へ行ったら、パタパタとオーナーご夫妻が入り口で
動いているのが見えて、おや?と近づいたら
風鈴を下げるポールを取り付けて、いくつも
提げてくれていました。

「昨日の売り上げ見て、ビックリして!(@_@)」

と、オーナー。

一生懸命売れるように考えて下さって、本当に有難いな〜って。




せっかく作っていただいた看板も、裏になって見えないので
ポスターの下に出してもらいました。

後は、「2階にどうぞ」っていうPOPが欲しいな〜って
奥様に話していたら、昨日店番だった妹さんが来られて
その、欲しいと思っていたPOPを作って来てくださっていました!

すごい!

更に私が探していた造花のグリーンまで買って来てくださって
本当に感激しました!( ; _ ; )
昨日は、お風呂に入っている時、どうしたらお客様が
上がって来てくれるか?
すごく考えてくださったそうです。

ありがとうございます。(ToT)


そこへ、入って来られたご夫婦。
あ!

2回ほど体験にいらして、グラスも買ってくださっているお二人。

何とわたしは、このお二人のこと、その直前に想っていたのです!(@_@)

オーナーが、最近BMWのバイクを手放した、、、という話を
奥様に聞き、

(ああ、そういえばFさん達も、いつもBMWの
バイクに二人乗りでいらっしゃるなー)


って、、、

その二人が、今 まさに目の前に!

今日はたまたま出かけないで家に居て、何気なく新聞の
イベント欄を見たら、"FARO展覧会"の文字を見つけ
飛んで来てくださったそうです。

すごい!

たくさんお買い物してくださって、お土産までいただいて、、、
昨日暇だっただけに、泣けそうに嬉しかったです。

そこへ、女性がやってきて、お話を伺うと、いつも私達を
応援してくださっている、地元の美知子さんのネットでの
お友達
だと、、、

美知子さんの紹介で、わざわざ埼玉からお越しくださったそうです!

虹色の風鈴をお求めくださいました。
本当に感激でした。
美知子さん、ありがとうございました。

そんな風に援護射撃が繰り広げられていると、いきなり
どっとお客様が入ってくるようになり、信じられないほど
一気に売れていきました。(@_@)

あ、そのあとは静かになってしまいましたが、、、( ̄◇ ̄;)

その後、早めに上がらせてもらい、初めての横浜赤レンガ倉庫へ。

ビールのフェスティバルでごった返す中、ひっそりとしている
2階のクラフトフェア。

そこに、能登島ガラス工房時代の上司である佐野さんが出店していると
極楽寺ガラス工房のむっちゃんに聞いていたのです。

数年ぶりに佐野さんに会いました。
30年以上住んでいた能登島を、お母様の介護のため後にして、
実家の富士宮に帰って来ているそう。
久々に見る佐野さんの作品を手に取ったら
値段が付いてなくて!
キャプションも置いてなくて!(@_@
)

ひーー!これじゃ、売れないですよ!o(`ω´ )o

と、能登島時代よろしく、私が発破かけて、
値段付けしてきました。(笑)

終了間際に、むっちゃんのご主人の安藤君が来て、
どんどん講座生だった若い作家さん達が集まってきました。

上の店で飲みながら(私は飲めないので烏龍茶やコーヒー)
今、一番ホットな企業で、第一線でガラス吹いてるみなさんの
いろんな話を聞くのは、とても刺激になりました。

わたしは普段、田舎でのんびり孤独に(笑)製作しているんで
こういう、ちょっと尖ったギラギラした世界の話を聞いて、
みなさん頑張ってるんだな〜って、感心しきりでした。

佐野さんとも、いろいろ話せてとても良かったです。




帰りは、桜木町駅まで、素晴らしい夜景を堪能しながら、
みんなで歩き、夜中なのにぎゅうぎゅう詰めの満員電車に乗って、
いや〜20年ぶりくらい?(≧∇≦)と、一駅喜んで乗りました。




最後に佐野さんとハグして別れました。

とても嬉しい1日でした。


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