さて、先程のルビー婚式のお客様。

実は、亡くなられたお父様の法要の準備をされていて、その日集まるご親戚に配る記念品を探しに見えたのでした。

お電話いただいた時は、

「折角のお話ですが、生憎私どもは半年も休業しており、売れ筋はほとんど売れてもうお気に召すものが無いかもしれません。」

とお伝えしたのですが、それでも1度訪ねてみたいとおっしゃるので、ぜひどうぞとお迎えしたのでした。

コロナ禍を越えて、久しぶりに方々から集まる親戚のために、心温まる大事な時間にしたいと、なんとテーマまで決めて、時間をかけて家系図まで書き出したというお話を伺い、並々ならぬ意気込みを感じました。

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今お渡しできるありったけのガラスを、工房のあちこちから引っ張り出してご覧頂きました。

おふたりは、招かれる方の名簿を照らしながら、その方々に合ったガラスをと、

「○○はお花が好きだから花瓶が良いわね!」

「あそこは子供がまだ小さいから、こっちがいいかもね。」

「このグラスは、ゆきちゃんの。」

などとお一人お一人それぞれのお顔を思い浮かべながら、2時間かけておふたり汗だくで決めていらっしゃいました。

その真剣な様子にとても心打たれて、あぁ、これをビデオに撮ってみなさんに見て頂きたいなと思ったほどでした。

おふたりがどれほど心砕いて選ばれたか。

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種類の少ない中で申し訳なかったのですが、主人のMinamoグラスをお気に召して、それだけ7個も選ばれました。
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このグラスはちょっと水垢が付きやすい形状なのでお手入れ法を一言添えようと思ったのですが、それなら作品名を伝えた方がより選ばれたおふたりの想いが伝わるのではと思って、全てにカードを描きました。

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もちろん、ガラスの裏側には日付やお名前、そして今回のテーマを端的に現した(長すぎて入らなかったので)「縁」という文字をサービスで彫らせていただきました。

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今日のお昼頃に、

(あぁ、今頃皆さんがお食事を囲みながら、今日のテーマや記念品の説明など受けている頃かしら?)

と妄想していました。

きっと仲の良い素敵な御親族なのだと思います。

大切な記念品に選んで頂き、本当にありがとうございました。

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