『灯台もと暮らし 』西伊豆ガラス工房FARO徒然日記

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坩堝の交換。

欧米のバケツ型のものと違って、壺のようにすぼまっています。
クローズドと言ったり、ジャパン壺と言ったりします。

右が新品。
左が夏からずっと使ってきたもの。
焼きしまって少し縮んでます。

(あ、欲しい方、取りに来てください。差し上げます。)

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なぜ交換するのか?
口元見ていただくと分かりますが、ガラスが坩堝をどんどん侵食して、いつか穴があいて溶解炉に垂れ流しになってしまうから

そうなる前に火を消して交換します。
大体、3ヶ月ほどと言われますが、FAROではギリギリ半年近く使ったことも。( ´;゚;ё;゚;) 逆に、交換後1週間で割れてしまって泣くことも。゚( ゚இωஇ゚)゚。

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底には、最後に溶かしていたブリキ色ガラスが残ってます。
水晶みたいで綺麗なんですよ。(´ω`❤)

#ガラス工房
#坩堝交換
#坩堝
#glassblowing
#japanesetraditional




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8月。
連日、お盆で超忙しいある朝、10時から吹きガラス体験の予約の為、いつも通り焼戻しの窯の火を入れようと着火したのに、バーナーに全然火が着かない。

おかしい、、、(?_?)

灯油は来てる。
バーナーは回転している。

ん?

ん?

とやっているうちに、バチン!と停電。

オイーーーーーーL(゚Д゚o)オーー(゚|Д|゚)ーーイ!!(o゚Д゚)」


落ち着け、落ち着け、、、
まずブレーカーのチェックだな。

全部切って、順番に入れていくんだったよな。
関東電気保安協会のおっさんがいつも言ってたもんな。

最後の2つのブレーカーが怪しいと踏んだ。
ここ切って、他を入れてバーナーやポンプが使えるか?

着かん、、、(;Д;)(;Д;)

工房中電気つけたら、どうやら天井の明かりがいかん。
バーナーは、天井の方から電源取ってる。
じゃあ、壁面から延長コードでどうだ?

おおーーー動いた!\( *°ω°* )/

灯油を出して再び着火。
着かん、、、(T_T)

ここまでで30分以上かかっていたので、お客様にはもう間に合わないからキャンセルしてほしいと電話をかけたのだけど繋がらず、、、(T_T)

よくやったよね私。
もうどうしていいかわからん、、、

万策尽きて、ダメもとで主人のバイト先に電話。
いつもなら、もう利用者さんを迎えに出ているはずなのに、まだ施設内にいるとのこと。

奇跡ーーーーー!

しばらくしてやってきた主人に、ことの経緯を話したところ、チョコチョコっといじって 
すぐに火が着いた。(・д・。)

なぜ(´Д`≡*゚-゚)why


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「ああ、朝バーナーを倒しちゃったんだ。
その時、ここが外れてたんだろ。
繋いだら着いた。」

ち、シレッとした顔でまた戻っていった。

オイーーーーーー( º言º)
それ、私にはわからん!

とかやっているうちに、ご予約のお客様が
「いやー早く着きすぎちゃって」
と、1時間も早く到着。

トラブルを説明し、予約の30分遅れでお願いした。

お客様はとっても喜んで帰っていかれた。
(´Д`)ハァ…

電気も知らぬ間に復旧してた、、、(゚_。)?


それから私は、毎朝窯に向かって
「今日もよろしくお願い致します」

仕事が終わったら
「今日もありがとうございました。
明日もよろしくお願い致します。」

原料を入れたら
「どうか坩堝が抜けないように頑張ってください」

と声を出して言うようになった。

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毎日ガラスが溶けているのは、20年使っている窯が頑張ってくれているから。

もっと言うと原発から電気が来て、原油が輸入されて灯油が運ばれているからだけど、それらが、当たり前だと思っていることの愚かさを、こういうトラブルから気づかされる。

2011年、計画停電や灯油の在庫不足を経験して、身に染みてわかっていたはずなのに。

これは日常でも同じこと。
身内やペットを突然亡くしたり、大切なもの失う度、何気ない毎日が大切だったことに気づく。

だけど、愚かしいことにすぐ忘れる、、、

また忘れるだろうから、書いておく。


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昨日、抜けないで頑張り続けてくれた溶解炉の火を消した。

怒涛の制作量をこなすため、丸3ヶ月間かなり消耗させた。

ありがとうございます。

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最後の最後まで暑すぎる夏だった。

同じく最後まで全身汗まみれで頑張ってきた自分の身体も労わってやりたいのだけど、14日から4日間は浜名湖。

同時に荷物を送って、帰宅後の19日には東京国際フォーラム。

29日には、夕映えの響きコンサートでのキャンドルナイトがある。

夏に受けた通販のお客様がまだ20名ほどお待ちだ。

まだまだ全力で突っ走るのだ。

1ヶ月の休業を経て、只今ガラス溶解炉を熱上げ中です。DSC_0544-01


今回のお神酒は、先月私が主人へのお土産に買ってきた清酒3本セットのうちの「鬼ごろし」

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貧乏神を倒してほしい、、、( ̄▽ ̄;)

あと数日で制作再開の目処が立ちそうです。

お待たせしているおしごとと、再び吉祥寺での展示販売があるので、制作がんばります。

本来、坩堝の耐用月数は3ヶ月だそうなので、けちらず今度は3ヶ月で火を消そうと思っています。

8月一杯でまた休業に入る予定でおります。

11月の始業当初から、坩堝にヒビが入ったまま溶解炉を稼働し続けていました。

http://fglass.i-ra.jp/e998097.html

原料を入れても何となく減るような気がしていましたが、気のせいかもと思ったり、いや、やっぱりガラスが漏れ出てるのかもしてないと思ったり、訝しみながらも確かめることをせず、気づかないふりをして3ヶ月。

いよいよおかしい。

ガラスの状態がとても不安定で、溶けたり溶けなかったり。
泡も、どんどん底から湧いてくる感じでひどい有様。
作っても作っても製品にならない。(╥_╥)

ああ、もうだめだ。(;へ;)

そう思って、主人とガラス溜りを開けてみることに。


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坩堝が割れた時、溶けたガラスを受けるスペースです。
見ると、少しガラスが溜まってました。
やっぱり漏れてた。(╥_╥)

これ以上吹いてもA品が取れず、無駄ばかりだ。

時間をかけて熱上げしたのに、すぐに割れたから消すって、ものすごいショックなんです。
だから、決断に3カ月かけてしまいましたが、意を決してガラスを溶かすのを諦めました。

でもすごいです。
3カ月、仕事を続けさせてくれました。

私が坩堝に残ったガラスを掻い出し、主人がガラス溜りからガラスを掻い出す。


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そして、灯油を止めました。

いつも炎の爆音でうるさいのに、火が消えるとシーンと
して、とても寂しい。

溶解炉の温度が下がったら、坩堝を交換して、周りを修復してまた火入れです。

大きい注文を受けたままなので、2月中には再開していると思います。

それまで、吹きガラスの体験と、オーダーメイドは承ることができません。

ショップはいつでも開けますので、ご連絡ください。

0558ー55ー1582

よろしくお願い致します。

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