『灯台もと暮らし 』西伊豆ガラス工房FARO徒然日記

タグ:ガラス工芸

そうそう。
表札と言えば、昨年も製作したのでした。

息子の保育園のお友達のママからのご依頼。

お知り合いの方のお祝事には、いつも私の
夕陽グラス宵のグラスを贈ってくださいました。

数年前に、ご主人の就職で神奈川県へ引っ越してしまい、
昨年茅ケ崎に一戸建てを建てたそうで、オリジナルの
表札を、ぜひ夕陽グラスのカラーで作って欲しい
という
ご注文でした。


この夕陽グラスのカラーリングが、お皿にすると、赤い部分が
少なくなる傾向があり、ましてや表札ですから、お皿自体の
厚みも倍以上にしなくてはならず、とにかく色の幅が狭くなる
要素たっぷりで、何度もやり直し、3枚製作しました。

いよいよ私が悲鳴をあげて、外周に紫を入れて色の幅を
太くする案を提示して了承していただき、4枚目を吹いて、
やっとこさっとこ完成~~

で、文字をどうするか???

サンドブラストで彫刻しても、文字は白いので、あまり目立ちません。
ガラス棒で描いてく、、、という案も出ましたが、お皿にしてからは
ガラス棒で描いている間に割れてしまいます。

私がフリーハンドで描いたとしても、その文字を彼女たちが
気に入るかどうかも心配でした。

何度もやりとりして、文字は本人にペイントしてもらうという
方法をとりました。

絵具とお皿を、茅ケ崎に送り、乾かしてから送り返してもらって、
電気炉で温度を加えました。




エナメル絵付けではないので、いつかはげたり、色が褪せたり
するかもしれないことは了承していただきました。

もしもそうなったら、また書きなおそうということに。




送り返された表札には、思いがけず彼女の故郷の
大田子海岸から見える夕陽が
描かれていました。

さすが、郷土愛の強い彼女です。
とっても上手!!!

春先は、この『ゴジラ岩』の目のあたりに、夕陽が落ちていくんですよ!


世界でたったひとつのオリジナル表札
彼女たちの生活を彩ってくれていると思います。

ワンちゃんの手形を作って欲しいと、静岡から、
フェリーに乗ってご家族がお見えになりました。



一目で高齢のワンちゃんだとわかりました。
瞳が真っ白だったのです。




目が見えないので、とっても震えていました。
怖がっているので、数秒で粘土に手形を採りました。

パパが抱いていたので、ママとお嬢さんがスマホで手形を
採っているところを写真に納めていました。


クリアのガラスの写真たてに接着するので、その盾に裏側から
なぞれば、手書きのメッセージなどをそのまま私がなぞって
彫ることができますよ!

とご提案したら、皆さん喜んで、お嬢さんが代表で
ワンちゃんの名前や生年月日、今日の日付と

『家族の末っ子!』

『あいらびゅー』


など、いろいろ書いていらっしゃいました。

皆さんの様子を拝見すれば、とにかく愛情たっぷりに育った
ワンちゃんだとわかります。




小さな手形が採れました。

この後、石膏を流して型を取り、西伊豆の珪石を砕いた砂に
スタンプして、1400度近いガラスを流し込み、ガラスにします。

ワンちゃんがいつか天国へ渡っても、肉球のプニっとした
様子がいつでも思いだせる手形になることでしょう。



今日は、4月2日オープンの黄金崎レストハウス
「こがねすと」
行きました。

旧黄金崎研修センターの跡地に完成しました。

研修センターは、町の有志の皆さんが、私と主人の結婚披露宴を
開いてくださった思い出の施設でしたので、無くなるのはとっても
残念でしたが、かなり老朽化が進み、耐震性もない状態だったため
取り壊されたのでした。

さて、新たに誕生した「こがねすと」
木そのもののを生かした建物で、中に入ると木の香りが
とってもすがすがしい。

天井の天窓は、黄金崎クリスタルパークさんの展示塔に似た
コップを伏せた形のようになっていました。




とにかく、大きな窓でとっても明るいし、海も見えて開放的。




ウッドデッキもあります。



今日は天気が良かったので、富士山もばっちり見えましたよ。

で、なぜオープン前のこがねすとに来たかというと、こちらで
商工会の『西伊豆自慢品』に選ばれた特産品を販売することになり
FAROから選定された『サザエグラス』を納品に行ったのです。

他に8社ほどのお店が自慢品を持ち寄っていましたが、
実はFARO以外全て『食品』




真ん中で、ひっそりとたたずむ私のグラスは

『完全アウェー』、、、

お値段も、皆さんのふりかけや海苔などに比べて桁が違うし、
場違いな印象を免れませんが、とりあえず置いていただくことに
しました。


こがねすとでは、飲み物やスナックのコーナーもございます。

西伊豆町の新名所になるといいですね~



昨日は大切な親友が、ご主人の転勤のため伊東から栃木へ旅立つのを
見送りに出かけました。

号泣しちゃうかもって不安だったけど、最後まで相変わらずドタバタの
彼女に「おいおい」と突っ込み入れながら、笑って送ることができました。
彼女も泣きそうなのを、そんな風にして紛らわせてくれたのかもしれないな。

その前に、お嬢さんが小学校を転校するにあたり、先生へ自分で吹いた
グラスをプレゼントしたいって来てくれました。

『本当はクラスメイト全員に作って贈りたい』

って言ってたらしいけど、幾らかかると思ってるの?って止めたって。笑

「じゃあ、先生にメッセージ書いて。
その筆跡なぞって、おばちゃんがグラスの底に文字彫ってあげるから。」

って紙に書いてもらいました。




グラスを吹いた後、下田まで誘って、ランチを食べて爪木崎で休んで、、、

「じゃあ今度は、引っ越しする前に、行きたがっていた『ぐらんぱる公園』へ
行こうね!」

って約束したのに、彼女たちの引っ越し準備や手続きで時間が足らずに、
行くことができませんでした。




けど、それで良かったかなって。
別れの思い出をわざわざ作るのではなく、普段のちょっとしたドライブが
最後の思い出になって、、、
私たちの友情は、そんな風に何気なく、自然なままでずっとずっと続くはず。

新たな場所で、家族みんな慣れるまで大変だと思うけど、
遠くからエールを送ります。

出会えて本当に良かったよ。ありがとう。


『職場の方へのお祝い返しを作って欲しい』

と、先月オーダーが入りました。

実は、この間書いた、『ガラスの表札』をご依頼くださった方の
双子のごきょうだいの方なのです。

ご結婚されたばかりなのですが、職場の方への
お祝い返しにFAROのガラスを是非贈りたいとおっしゃって
いただきました。

子どものころを知るおばちゃんとしては、とっても感激です。
二つ返事でオッケー出しました。

『以前吹いたグラスと同じようなものを贈りたい。』

と、おっしゃったので、画像を送ってくださるようにお願いしました。

それを見ながら、こんな感じかな?と作っていきました。
色を似せて作るのがちょっと難儀でした。
作りながら、色を増やしたり減らしたりして、似たような
色味に近づけて行きました。

少し大きめのグラスも混ぜて、大小セットで贈るとのことでした。



底にご希望のメッセージとお二人の名前、日付を彫りました。

30個ほどつくって、B品を外し、計24個お送りいたしました。

B品の中でも遜色ないものは、おばちゃんからのお祝いとして
プレゼントさせていただきました。笑

贈られた職場の方も気に入ってくださったそうです。

今度は、赤ちゃんが生まれたら、見せに来てくれるかな~~~


このページのトップヘ