お電話で、

『割れてしまったランプシェードを
作りなおしてもらうことは可能ですか』


とお問い合わせがありました。

お店で使っているランプで、長さ45センチ、直径12センチの
筒状の火屋を割ってしまったのだそう。

FAROの焼き戻しの窯の奥行きは45センチもないので、
無理ですとお断りしたのですが、やっぱり何とかならないかと、
再度お問い合わせが、、、

製造元に聞いてみたら?と聞くと、

『オープン時、何個かのランプシェードと、ランプの器具をセットで
内装業者に設置してもらったので、そこへ問い合わせしたら、
一つだけ作るには50000円かかると言われた』

とおっしゃるので、実物を拝見していないけど、吹きガラスで
そんなに大きな火屋をオーダーメイドで頼んだら、それくらい
するかもしれませんね、、、とお返事しました。

『ぜひ1度見てもらって、たとえば割れたところだけ切り取って
もらうとかできませんか?』

と、本当に困った様子だったので、FAROまでお持ちいただきました。




拝見したら、私が思っていた吹きガラスのものではなく、理化学系の
薄いパイプの両端を焼きなまして、穴を開けたように見えました。

これで5万円か、、、う~ん、

『実は、自動車修理関係の友達に、ウォーターカッターで
一度切ってもらったんです。
そしたら、余計ヒビが入ってしまって、、、』

筒状に切断するには、ちょっとコツがいるんです。
一気に切断しようとすると、必ず割れます。

気をつけてトライしてみますが、このヒビが走ってもっと割れる
可能性もあるので、それでも構わなければ承ります。

と、お答えしたら、了承してくださいました。




ガラスはちょっとづつ、1周をゆっくり進めながら、薄皮を
切るようにして段々深く切り取っていくのです。

最後の薄皮1枚を切る瞬間が、一番割れやすく、緊張するところですが、
主人がやっておいてくれました。




更に、油やヤニで茶色くなっていたガラスをきれいにしてくれました。

うまく切れましたよ!
とご連絡したら、車で1時間以上かけてすぐに飛んでこられました。

嬉しそうに帰って行かれて、私も嬉しく思いました。

アルバイトから帰った主人に、幾らもらったの?と聞かれたので
話したら

「え???
理化学ガラスで、硬くってかなり苦労したのに、
そんな安くしちゃったの???」


って呆れられました、、、


やっぱり、私って商売下手なのね~~~