西伊豆から中伊豆を抜け、東伊豆へ。
(「伊豆」って言うと、皆さんめちゃくちゃ小さいエリアを想像されるかもしれませんが、半島の背骨のように天城連峰が連なり、直に行けるルートが無く、ぐるっと回らなければいけないので近い場所というイメージがありません。)

頑張って車を走らせ、今日はここ池田二十世紀美術館 「水村喜一郎」展へ。

この間のデッサン教室で、背後に座る今年入った1年生の方が、何故か私に勧めてこられた展覧会。
1946年鳶職の家に生まれ、鳶になるのだと思って育ってきた少年が、9歳で高圧線鉄塔に触って感電し、両腕切断。
元々大好きだった絵を、口で描いてみたら「描けた」と感動し、以来ずっと描き続けた方だそう。
「絵を見て泣いたのは初めてなんです」
と、彼女に激推しされたので、会期終了ギリギリ滑り込み。
9歳で初めて口で絵筆を取って描いたというその花の絵を見て、その歓びが伝わるようだった。
お母様が、どうにかして手に入れて与えてくれた油彩セット。
当初からの、重厚な表現、絵の具の厚み、筆のタッチ。
ライトで光る絵の具が、さっき描かれたばかりのように新鮮に見えた。
なんだろう、この間の高島弥十郎もそうだけど、
描くのが楽しい!
という歓びが胸に飛び込んでくる。
高島野十郎と同じく、早くから認められたというのも影響しているのかな。
じんわりと、愛が伝わってくる作品群だった。
見に来てよかった。
撮影はいいけど、公開禁止です。
レモンに盛られた1cm以上の油絵具の説得力や、古い下町の町並みの夕景や灯りがついた家々の、いくつもの大きな風景画に囲まれる展示空間を是非、ご自身で体験されるのをおすすめします。
会期はあと4日。
10/14火曜日までです。
https://ikeda20.or.jp/
常設展では、重岡先生の大理石の彫刻を見たり、20世紀を代表する海外の巨匠の作品を見た。
ルオーがステンドグラスの工房に弟子入りしていたと知り、へぇーと。
だからあの、黒い輪郭線があるんだと気づいた。
他、気に入ったのは、
エミール・ノルデ
ウジェーヌ・カリエーヌ
ジャン・ジャック・エンネル
心の栄養たっぷり吸収しました。
#池田20世紀美術館
#水村喜一郎




























