『灯台もと暮らし 』西伊豆ガラス工房FARO徒然日記

2013年12月

今朝は7時から、分別ゴミの当番でした。

他の組のおばさま二人と、世間話しながら立っていたら、カラフルな板ガラスを持ってこられた方が、、、

私達が越してきたころ、地元にガラス工芸サークルがあるから、是非顔を出して欲しいと請われ、役場の方に連れていってもらったことがあります。

私よりも年上の方が多かったですが、ステンドグラスやバーナーワーク、サンドブラスト、ゴエモンという電子レンジで使う窯でのフュージングなど、結構本格的なガラス技法を使って、皆さん楽しく制作されていて、驚いた記憶があります。

今朝、板ガラスを捨てに来られた彼女とも、そこで出会いました。

あれから17年、、、

『目も悪くなって、手を切りそうだから、ステンドグラスは止すよ、、、』

と、捨てに来たのだそう。

『あら!
売れば良いのに、、、』

と、他のお当番さんが言ったけど、それは嫌だと、、、

『あれ!
五木田さんなら、使えるでしょう?
もったいないから、もらっていけば良いじゃん!』

ということになり、私がいただくことになりました。

年に2回しか当番が回ってこない私、、、

その私が当番の日に、ステンドの板ガラスが捨てられるなんて、ご縁があると思いませんか?


『これで、そのガラスも“生きた”ねぇ〜(^-^)』

と、お当番さん。

生かさないといけないですね。(^-^)



12月22日に、黄金崎クリスタルパークさんで行われた
西伊豆キャンドルナイト2013のまとめです。

当日は、強風が懸念されましたが、奇跡のように
全くの『無風』状態!!

みんなで良かったね~と言いながら、準備を始めました。

今年で数えること10回目
思えば、2004年の12月、同じようにクリスタルパークさんでの
展覧会
をきっかけに、西伊豆町在住ガラス作家の会のメンバー
考えたイベントでした。

ちょうど翌春に、町村合併を控えていて、私達を受け入れてくれた
賀茂村の皆さんへの恩返しとして、クリスタルビーチで行ったのが
最初です。

http://www.f-faro.com/CANDLE02.html

あれから10年、、、
メンバーも増えたり減ったり、入れ替わったりしながら、
キャンドルナイトはどんどん進化を続けています。

初めは、「数がないと!」と、普通のホルダーでしたが、今ではどこにも
ないような、カラフルで面白く、美しいデザインのものが出現しています。
風に強いホルダーも、みんなで試行錯誤しながら、制作しています。

全ての作品は、どこからかお金をいただいて制作したわけではなく、
作家それぞれが、このイベントの為だけに制作したものです。
ですから、作品は何の制約もなく、自由に表現されているのです。

たくさんの方に見ていただきたかったので、あちこちで開催して
みたりもしたのですが、告知が不十分だったり、夕飯時だったりで
ひどい時には数名、、、という年もありました。

それでも、続けてきたのは、やはり私達メンバーが、心から
楽しんで制作し、発表する場だという意識で開催していたからだと
思うのです。

お越しいただいたお客様が、寒くないようにと、当初
賀茂村役場の担当課から、ココアの提供がありました。
そのうち、私たちからお客様の為にとご用意させていただいて、
その延長線上で、おにぎり販売を思いつき、だったら豚汁も
無料で配ろうよ!ということになりました。

この”豚汁無料”というチラシを見て、まちおこしのイベントの
大漁鍋を想像したお客様が、開始前から多数お越しになり、
その量の少なさに激怒、叱責された苦い経験もあります。
あれから、チラシやポスターの掲載文言には注意をしています。

遊覧船の乗り場近くで開催した時は、キャンドルには全く
見向きもしない遊覧船のお客様に、用意したココアを、
ほとんど飲みつくされたこともありました。

販売している途中で、おにぎりが凍る夜もありました。

強風の中強行した結果、お客様は少なく、キャンドルホルダーは
あちこちで風にあおられた炎のせいで、壊れた年もありました。

いろんなことがありましたが、毎年冬至の日に開催して
覚えていただこうという私達の想いは、今回のお客様の
数を見て、報われ始めているなぁと、感じました。

まきばさんに依頼して作っていただいたおにぎりは、
あっという間になくなり、200杯の豚汁も空になりました。
私達は販売や給仕に追われ、もしも強風の日だったら
大変なことになっていましたが、ずっとキャンドルの交換は
役場職員の方がしてくださって助かりました。
コーヒー類も、ほとんどのこりませんでした。

クリスタルパークさんのエントランスは、一時かなりのお客様で
いっぱいになりました。
本当に嬉しい夜でした。

隣町に住む数年来の友達夫婦が、初めて訪れてくれて
『こんなにきれいだと思わなかった!』と喜んでくれたのは
何より嬉しい言葉でした。

そうやって、少しずつ、周りに広がっていくといいなあと思います。

私のカメラが、かなり壊れてきていて、上手く光をとらえることが
できなくなっていますが、何とか見ていただけるものだけ
アップいたします。

また来年、同じ場所、冬至の夜に、西伊豆町在住ガラス作家の会の
メンバーが、皆様をお待ち申しております。


































強風の中、今朝は黄金崎クリスタルパークさんへ、
『西伊豆ガラス作家展』の搬入に行ってきました。

搬入は、作品を持っていくだけでなく、展示方法やライティング
考えなくてはならず、なかなか神経を使います。
終わったのは3時間後でした。

集まった他の作家の皆さんの作品を拝見して、
どれもとても素晴らしく、楽しい展覧会になると
感じました。

著作権もありますので、他の方はお見せしませんが、
クリスタルパークさんのサイトでは、作家それぞれの
今展覧会の代表作がご覧になれます。

http://www.kuripa.co.jp/g_museum/2013_12_21_2014_09_03/list.htm


今回は、どれも新作であり、出品する中で1点は
『西伊豆』にちなんだものをというオファーで制作されています。

で、私が昨夜まで必死に加工していた「La nebulosa」
”星雲”
というタイトルのこの作品が、私にとっての
『西伊豆』の作品です。




子どもたちと、夜遅く柔道の稽古から戻って車を降りると
必ず空を見上げます。

満天の星空の夜は、しばらく子どもたちと観賞会です。
流れ星や、天の川を見上げてあれこれおしゃべりする時間は
私の至福の時間です。




今年に入ってすぐ、柔道クラブのパパ友が突然亡くなりました。
亡くなる数日前、彼とお嬢さんが、道場の駐車場で空を見上げていて
通りかかった主人が「なにやってるの?」と尋ねたら

『オリオン座の観賞~』

と、答えたそうです。

その光景が忘れられない、、、と主人が悲しがったのが、
私の心にもずっと残っています。

愛する家族と空を一緒に眺める時間、、、
それは、本当に幸せな時間だったのだと思うのです。

それからずっと、オリオン座をデザインした作品を作りたい
思っていました。

蓋を開けると、中に金彩でオリオン座を中心に、星空を描いてあります。
金彩はとっても難しく、まだ慣れないので、焼成中に流れてしまい、
ちょっと失敗しました、、、

もっと研鑽を積んで、うまくできるようになったら、オリオン座の器を作って
遠くに引っ越してしまった御家族に贈りたいと思っているのです。




こちらは、壁面につるした『Volare』〝飛ぶ”というタイトルです。
こちらについては、散々書きましたね。笑




こちらも同じく、、、笑

『L'ombra di un arcobaleno』〝虹の影”というタイトルです。




そして、主人の作品『白土』です。

彼は今年、本当に辛いことがたくさんで、作品はひとつだけしか
作りませんでしたが、彼らしいと思います。

素材は、地元、宇久須で採れた珪石から作られた賀茂ガラスです。
以前溶かした時は、あまり綺麗な色ではありませんでしたが、
今回はとても美しい飴色になり、驚いています。


制作した作家達みんなが、制作を楽しんで作ったと分かる展覧会です。
会期がとっても長いので、ぜひぜひお越しくださいませ。
お待ちしております。

『西伊豆ガラス作家展』

会 期 2013.12.21(sat) ~ 2014.9.3(wed)

開館時間 9:00~17:00 (入館は閉館30分前まで)  
休館日 2014.4.1(tue) / 2014.9.4(thu) ~ 9.5(fri)

出品作家:生島 賢/生島明水/井田未乃/鹿住能弘/鹿住雅子/五木田淳子/五木田秀幸/辻 晋吾/稗田優子 [順不同]

入館料 大人 800円 / 小・中学生 400円


開催趣旨

駿河湾と天城山脈に連なる山々に囲まれ、豊かな自然に恵まれた西伊豆町は、
全国でも数少ない「珪石」というガラス原料の産地でした。

このような歴史を背景に「ガラス文化の里づくり」事業が推し進められる中で、
当地域を活動拠点とするガラス作家も現れるに至りました。

黄金崎クリスタルパークでは、2004年に初めて、こうした当地域在住のガラス作家を
紹介する展覧会を開催いたしました。以来、当展は3年に一度行われ、
このたび第4回展を迎えることとなり、彼らの創作活動の成果を発表する
重要な場となっています。

更に、その情報を広く国内外に向けて発信していくことで、
地元のガラス文化の振興にも貢献しています。

当展では、西伊豆町在住ガラス作家が手掛けた、多彩なガラス造形作品の
新作が展示されます。
更に、2010年の前回に引き続き「西伊豆」というテーマによる課題作品も
あわせて出品されます。西伊豆町のガラス作家たちをより多くの皆さまに
知っていただき、その造形に親しんでいただく機会を提供できれば幸いです。

ついでに、こっそり告知、、、

明日は、テレビの放映日です。
早起きしてご覧くださいね~
http://fglass.i-ra.jp/e720485.html



明日が、西伊豆ガラス作家展の搬入なのに、まったくもって、
忙しくて慌てて今加工中の私です、、、泣

さてさて、展覧会も大事ですが、毎年冬至の恒例行事となりました
『西伊豆キャンドルナイト』が、22日夜に開催されます。




その準備もあって、気が気ではない、、、

去年の様子はこちら

http://fglass.i-ra.jp/e629645.html

ポスター、すごくきれいに作ったのに、役場でプリントしてもらうのに
圧縮して送ったため、変色したポスターが街中に貼られています、、、
私の馬鹿、、、


さて今年、めでたく10年目の開催となります。
当日、どんな天候かによりますが、どうか雨風の無い、
穏やかな夜であって欲しいと願うばかりです。

温かなお飲み物、美味しいおにぎりと、あの松崎の紫苑さんの
おいし~~~~パンやスイーツ
が並びますよ!
去年に引き続き、クリスタルパークさんは夜間営業してくださいます。
身体が冷えたら、暖かな館内でショッピングをお楽しみください。

そして、私達のガラス作品が並ぶ企画展示室も
通常の半額
で入館していただけます。

お子様に人気の、万華鏡のフロアもご覧になれますよ!

もちろん!西伊豆町民の方は、皆さん無料です。

お誘い合わせのうえ、ぜひぜひお出かけくださいね~


『西伊豆キャンドルナイト』

2012年12月22日(日) 雨天・強風中止

17:00点灯~20:00

黄金崎クリスタルパークさん エントランスホール
〒410-3501 西伊豆町宇久須2204-3

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