昨年、磐田から在来線に乗って、わざわざ
沼津御用邸さんの展覧会に駆けつけてくれた森田さん。

http://fglass.i-ra.jp/e212216.html

私が無事かどうか、その目で確かめるために、、、

そうして、私に大事な贈り物を作ってもらうために、、、

彼女のご主人が翌年7月で還暦を迎えるのに合わせて、
私にぜひガラスで記念品を作ってほしいということでした。

ご主人は、大のゴルフ好き
そこで、森田さんはご自身で考えたデザイン画を
見せてくださいました。



還暦祝いだから、ゴルフボールを赤くして、
カップインしている様子をガラスで作れないか?
ということでした。

なるほど、、、

私はそれを生かして、もっとゴルフコースのような
デザインで作ってみたらと提案しました。

森田さんも了承してくださって、後は私に任せて
下さるということになりました。

引き受けたのはいいけれど、実は私にはゴルフの経験がなく、
その時閃いたイメージもかなり曖昧で、全くもって苦しい仕事に
なりました。

それから
7か月も悩み続けたんです、、、

いよいよ期日が迫りました。
だけど全くイメージがつかめません。

とりあえず、ネットでゴルフコースの画像を引っ張り出し、
緑色のガラス板を吹いて、バンカーや池を削って、
コースの雰囲気を出す
ようなデザインを試みました。


だけど、どうしても気に入らないのです。
心の中がモヤモヤしたままで、なかなか進みませんでした。


そこへ、やまめさんが突然登場。

http://yamame.i-ra.jp/e219542.html

お友達を吹きガラス体験に誘ってくださったのです。
お話をうかがっていると、やまめさんはゴルフもたしなむ
いう話が出て

(!)

すぐに、先のマスキングしたガラスを見てもらいました。




やまめさんは、優しい方です。とっても。

しばらく言葉を選んでいらっしゃる様子でした。

その困った顔を見て、私はこのアイデアではダメだ
確信しました。

それでもやまめさんは

「グリーンは、台形の形にするといいよ」

と一言アドバイスをくださいました。
本当にありがたいなと感じながら、このガラスを
進めることをやめにしました。


さて、、、

更に期日が迫っていました。
かなり精神的に追い詰められて、胃が悪くなっていました。

森田さんは、昔々まだ若かった私をとても可愛がって、
夢を応援して下さった大事な人です。

恩返しのつもりで、彼女を喜ばせたいと必死でした。


そこへ今度は、マツケンさんがカエルさん一家と
吹きガラス体験にお越しくださいました。


http://matsuken.i-ra.jp/e228019.html

初めてお会いするマツケンさん。

カエルママさんの

『マツケンさんは、ゴルフ場にお勤めよ』

その一言で、マツケンさんに速攻食いついた私。

早速、これまでの顛末を語り、投げ出してしまった
ガラス板を見せました。

するとマツケンさんは

『その方は、どこにお住まいですか?』

と聞くのです。

磐田の福田の方ですとお伝えすると、
海の見えるゴルフコースのアイデアをくれました。

グリーンから、海を望む景色、、、

私の中で曖昧だったイメージが、くっきりと色鮮やかに
心に浮かび、マツケンさんが本当に神様にみえました。

お忙しいのに、マツケンさんは、すぐにそのゴルフ
コースの写真
を何枚も送ってくださいました。


で、完成したのがこちら、、、



どうですか?
本当にこういうゴルフコースがあるんですって!




手前に、立体の樹を着けようかと作ってみたのですが、
ゴルフボールの存在感が弱くなるような気がしたので、
使いませんでした。




こんな風に、楯のようになっています。

万が一、前方に倒れた時に折れてしまうのは嫌だったので、
旗はガラスではなく、ステン棒と布で作りました。


赤いボールのアイデア
は、はずせませんでした。

だけど、森田さんのデザイン画の『カップイン』の形は
あえてとりませんでした。

何だか、それで  ゴール=おしまい
という気がしたからです。

もっともっと、素敵な人生を楽しんで行かれるはずです。
だから、まだまだ楽しめるように、カップを狙っている
様子で止めておきました。




森田さんからのメッセージも彫りました。

後日、ご主人が喜んで下さったと、お手紙いただきました。
私もとっても嬉しく思いました。

そうして、ブロガーさんたちの不思議なご縁
ここまで作れたこと、すごいな~素晴らしいな~
感激しているんです。

最初のイメージに固執して、捨てきれなかった私に
踏ん切りをつけてくださったやまめさん。

苦しむ私に突破口を見つけてくださったマツケンさん。

マツケンさんを連れてきてくださったカエルさんとママさん。

皆さん、本当にありがとうございました。
感謝の気持ちでいっぱいです。