
数年前にコバルトブルーを溶かした時、フォロワーさんから"水溜まりのようなお皿"の制作を提案されて、面白そうだとトライしたのだけど、いざ作ってみると、頭の中のイメージと全く違う出来になり、3日ほど格闘したけど結局思うようなものができなかった。
無色透明のガラスと違って、色ガラスは冷え方が違うので、こうなるだろうという経験値が通用しなかった。
そして、自分の力技でガラスを何とかできると過信してたんだと思う。

当時苦心したボツ作品は、いつかまたコバルトブルーを溶かす時一緒に溶かそうと、捨てずに取ってあったので、今日全て砕いて坩堝に投入した。

朝には、数年前と同じ軟らかいガラスに戻っている。
今の私ならどんなものを作れるのか?
いや、自分がガラスを制して、何かを生み出せるなんておこがましいな。
ガラスになりたいものになってもらうのだ。
若い頃、ヴェネツィアの工房で初めて吹かせてもらった時、思い通りにできなくて唇を噛んでいたら、マエストロが
「ガラスは生きてるんだぞ!ジュンコ!」
と言ったのを思い出している。
ガラスも私も「無理せず自由に楽しんでこそ」だな。
もっと自由に、肩肘張らずに伸び伸び制作していきたい。
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