『灯台もと暮らし 』西伊豆ガラス工房FARO徒然日記

2017年06月

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本日6月29日 (木)のテレビ静岡さん
「みんなのニュース」 18 :14~18 :55の間で、
先日取材を受けたかも風鈴が紹介されます。

かも風鈴の制作風景や、かも風鈴への想いを語ったインタビュー、
引き売りの様子などを担当しましたが、
我が家は地上波アンテナ立ててないので、
どんな編集で仕上がってるか見ることができません。

静岡県のみなさま、ぜひ代わりにご覧いただき、
感想をお知らせくださいませませ。(*゚▽゚*)


この間、埼玉から若いご夫婦がいらっしゃいました。

10ヶ月で亡くなった赤ちゃんのお位牌のご相談にみえたのでした。



ママが描いたデザイン画を元に、私が作った試作品や失敗作などをご覧いただきながら、ご相談させていただきました。


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素人の方には簡単に思える表現も、1300度のグニャグニャのガラスの動きや、色による癖などで大変困難な注文だという場合もあります。

お位牌本体の形状による注意点もあります。

そんなふうにかなり専門的な話までご説明して、完成イメージを共有するところまで持っていきます。

これを、電話やメールでやり取りすることもありますが、直接見ていただいたり、ここがこうなってるから、、、という指差しもできないので、説明に何時間も、メールだったら何通もかかってしまいます。

お位牌をご検討されている方は、今回のママがお持ちくださったようなデザイン画を見せてくださると話が早いです。

色の指示、参考にしてほしい過去作品がある場合はリンク、お位牌のサイズ、文字のレイアウト、納期。

以上を決めて、お問い合わせください。


イメージがモヤモヤしたままの方は、ぜひ工房までお越しください。
具体的なイメージが持てると思います。


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さて、1時間みっちり話し合って、お位牌のデザインが決まりました。

ママが別れ際に

「今から岡山まで行くんです!
お骨も一緒に、、、

10ヶ月間、ずっと病院だったので、、、」

ああ、生まれた時から問題があったのですね?

「520gで生まれたんです。
いろんな臓器がまだ未熟で、女の子だって言われていたのに、途中から停留睾丸だって言われて、男の子だとわかって。
骨も曲がってしまったり、腸がうまく機能しなくて何度も手術して、、、

でも体重じゃないんですよね、290gの子がちゃんと育ってたんです。」

ちょっと悔しそうにおっしゃったので、

けれど育っても一生障害がある身体だったとしたら辛いですよね。
いや、親だったらどんな身体だとしても、生きていてほしいとも願いますね、、、難しいですね。

と話したら、

「私でも、できる限りの事は全部したので、スッキリしているというか、、、
周りの人が心配するほど、悲しくないというか、、、」

そう言って微笑んだ彼女の顔が、本当にキリッとしていて、それが真実だとわかりました。

最初で最後の家族旅行、楽しんで欲しいなと思いながら見送りました 。

『ガンと闘っている30代の女性に贈りたいのですが。』

と、minneさんから石文の注文を受けました。


『彼女は乳がんで肺と骨と脳に転移してますが、通院で仕事もしてます。

とても頑張ってて笑顔なんです。
笑うとボロボロの歯が見えます。
もちろん歯医者にも通ってて最善の状態です。』


いつも笑顔で、辛いところを見せないお友達に、何かしてあげたい、、、

そう思って、『いっぱい泣いて、いっぱい笑おう!』という
メッセージを彫ってほしいと書かれていました。

このお客様は、前回も私のサザエグラスをお求めくださったのですが、
そのグラスも、彼女に贈るためだったそうです。
とても気に入ってくださったそうです。


でも、ご希望のメッセージでは、お友達は辛いかもと思いました。

すでにいっぱい泣かれていると思ったのです。
それに、脳にまで転移しているとなったら、多分覚悟が
決まっているはずです。

傍で見ていて何かできないだろうかと心を痛めていらっしゃるお客様の
想いを伝える言葉、、、


『いつも想っているよ』

そう彫ったらどうでしょうか?とご提案しました。

お客様は『負けるな!』というメッセージも考えていらっしゃったようですが、
私の提案を気に入ってくださいました。


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ガンという病気が、あたり前のように治る日はいつ来るのでしょうか?

娘を残してガンで亡くなった妹を思い出すようで、
主人は昨日のニュースを見るのが辛そうでした。

奥様を亡くされたばかりなのに、記者会見を開かなくてはいけないという
ご主人が可哀そうでなりませんでした。

その記者会見が必要であるという世間が存在することに、
残念な思いと怒りを覚えました。

石文を贈られた方も、きっと苦しい想いで昨日のニュースを見ていたでしょう。
どうかどうか、痛みや辛さでこれ以上苦しむことなく、
恋人と穏やかな毎日をすごせるようにと、祈りながらお送りしました。

そして、ご依頼くださったお客さまも、思いつめることなく
毎日を楽しんでもらえたらいいなと思いました。






2月にお母さんとグラスを吹きに来てくれた地元の女の子。

自分とお母さんのはあるけど、お父さんのグラスがないから、父の日にプレゼントしたい!

と、学校帰りに叔母さんと寄ってグラスを吹いていきました。


西伊豆町民は、町内施設のガラス体験が1500円引きになります。(年に1度)


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「裏にメッセージ彫ってあげようか?」と提案して、私が思いついたメッセージを言ったら、それで彫ってほしいと。


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翌日、一緒に取りに来たお母さんが

「こんな言葉、あなた、ちゃんと考えて来てたのね?(@_@;)」

と驚いていましたが、彼女はモゴモゴとぼけたので、私も黙っておきました。

二人の秘密です。(笑)


おとうさん、喜んでくれるでしょうね!

一緒に吹いた叔母さんは、できたグラスを御主人への父の日のプレゼントにされるそうです。


毎日必死でガラス吹いてるのは、これ!

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吉祥寺再び、、、

1月から3月まで、3店舗で好評だった日本百貨店さんでの巡回展「西伊豆ガラス展」

今度は夏向け作品をピックアップして、吉祥寺Nippon Department Storeさんで開催です!

http://nippon-dept.jp/archives/5306

私もちょっとお邪魔して、観光アピールする予定です。
多分、28日。


FAROからは、私の虹の風鈴や夕陽と宵のシリーズ、ヨーヨー花入、葉っぱの箸置きなど。

主人は、空のグラスやブタシリーズ、Minamoとライングラスです。

ほかの工房さんも、春とは違った作品をお送りします。

ぜひお出かけください。

「西伊豆ガラス展」

2017.6/15(木)~30(金)10:00~22:00

〒180-0003
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-1-24アトレ吉祥寺本館1F
Tel 0422-22-1494

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